ワンダーフェスティバル公式レーベル『ワンダーショウケース(WSC)』は、1999年[夏]のワンダーフェスティバル(以下ワンフェス)にてその産声を上げました。
 当時の模型&フィギュアシーンといえば、ガレージキットの尖鋭的な造形に突き上げを食らった大手マスプロダクツメーカーのプラスチックモデルなどが驚異的なクオリティーアップを果たすと共に、「ガレージキットの聖域」たるワンフェス会場にも、ガレージキットが誕生した'80年代初頭とは比べものにならない技術力にて造形された作品があたりまえのように並びはじめた時期です。
 が、アマチュア造形作家の手によるガレージキットを「出来がよいから」ではなく「好きなキャラクターだから」という理由のみで購入する人たちが急速に目立ちはじめた時期でもあり、その結果、「とにかく圧倒的なモノを作りたい、キャラクター人気どうこうではなく、造形物そのもののクオリティーで勝負したい!」と考えていた“ガレージキットスピリッツ(=つねに圧倒的であろうとする造形精神)”の持ち主たちが、まるで森の中に隠された木のように埋もれていってしまった危機的な時期でもあったのです。
 そうした当時の状況に対し、「このままの状況を放置し続けることはガレージキットを取り巻くシーン全体の硬直化に繋がるのではないか?」と考えたぼく個人の思惑とワンフェス実行委員会の思惑が合致し誕生することになったのが、新進造形作家プロデュースシステム『ワンダーショウケース』でした。
 ……もっとも、ここ4〜5年ほどの期間で、アマチュア造形作家たちのあいだでツイッターが爆発的に普及し、大勢のアマチュア造形作家がツイッターを通じワンフェス開催前からフィギュア原型のデジカメ画像を流通させはじめたおかげで、かつてのような「良作がまるで森の中に隠された木のように埋もれていってしまう」という状況は大幅に改善されたというようにも考えています。
 しかしその反面、事前にツイッターでチェックし「これは相当によい感じなんじゃないかな」と思った造形物を実際にワンフェス会場で眺めてみると、「……んんん!? PCで見たデジカメ画像とは全然雰囲気が違う」ということが多々存在したり、また、事前にツイッター上ではまったく話題に上がっていなかった超絶な作品といきなり出会ってしまったり、「結局はワンフェス会場をひと筆書きで歩くローラー作戦をかけないと、本当に優れた新進造形作家を発掘することはできない」というのがいまなお変わらぬ結論なのです。


 さて、そんな『ワンダーショウケース』が、今夏のワンフェスにて創設20周年を迎えました。そこでこれまでの活動を回顧すると同時に、いま一度“ガレージキットスピリッツ”のあり方を造形ファンたちへ問うため、今夏ワンフェス会場内にて『ワンダーショウケース』創設20周年プレゼンテーションを実施させていただくこととなりました。
 これまで『ワンダーショウケース』の活動を長らく追い続けてくれてきた人はもちろんのこと、つい最近になってから『ワンダーショウケース』の存在を知った人や、未だに『ワンダーショウケース』の存在がいまひとつ理解できずにいるような人も、ぜひとも今夏の20周年記念プレゼンテーションをご堪能いただければ幸いに思います。

『ワンダーショウケース』レーベルプロデューサー/模型文化ライター

text by Masahiko ASANO (STUDIO CUBICS)

※ワンダーフェスティバル2019[夏]会場内における、イベント内プレゼンテーションとなります

【開催期日】

2019年7月28日(日曜日)

【開催時間】

10:00〜17:00

 

【イベント名称】

ワンダーフェスティバル2019[夏]

 

【会場】

幕張メッセ 国際展示場4ホール内特設コーナー
〒261-0023 千葉県千葉市美浜区中瀬2-1
TEL : 043-296-0001(代表)

※ワンダーフェスティバル全体では、国際展示場1〜8ホール(計8ホール)を使用しての開催となります

 
 

【参加料】

税込2,500円(公式ガイドブック付/小学生以下無料)

 
 

【主催】

ワンダーフェスティバル実行委員会
〒571-0041 大阪府門真市柳町19-3 株式会社 海洋堂 内
TEL : 06-6909-5660 / FAX : 06-6909-0861

 

【プレゼンテーション内容】

1第28期〜第36期WSCアーティスト プレゼンテーション作品展示

 '14年[夏]のワンフェスにて実施した『ワンダーショウケース』創設15周年記念プレゼンテーション以降に選出された、第28期('14年[夏])〜第36期('19年[冬])までの、27名に及ぶ歴代WSCアーティストたちのプレゼンテーション作品を一堂に会したインスタレーションを展開します。また、「『ワンダーショウケース』選出以降における自信作」も併せて展示することにより、歴代WSCアーティストたちの「その後」の部分もフィーチャーします


※第28期〜第36期WSCアーティスト全員の作品を展示する予定で企画を進めていましたが、プレゼンテーション不参加を表明されたWSCアーティストが2名いたため、WSCアーティスト25名の作品展示となる旨をご了承ください

『ワンダーショウケース』第28期〜第36期WSCアーティスト
プレゼンテーション作品展示インスタレーションイメージ画像


© 1999-2019 Wonder Showcase All Rights Reserved.
© Wonder Festival Project Office All Rights Reserved.

2“『ワンダーショウケース』ダンボーミニ[WF2019 SUMMER Ver.]”限定販売

 海洋堂のスマッシュヒット作である“リボルテック ダンボーミニ”(あずまきよひこ原作『よつばと!』に登場する着ぐるみキャラクター、ダンボーのミニサイズアクションフィギュア)に、『ワンダーショウケース』バージョンが再度登場!(税込価格1,300円) 『ワンダーショウケース』20周年記念のロゴタイプを配した黒いダンボール箱を頭部にセットし、腕には「20周年& WSCアーティストNo.100達成」のプリントが為された、スタイリッシュでありながらもちょっと不気味(苦笑)な記念碑的アイテムが『ワンダーショウケース』創設20周年に花を添えます


※同製品は今夏ワンフェスの公式フィギュアも兼ねているため、販売は4ホール内『ワンダーショウケース』ブースのほか、同じ4ホール内の『Wonder Festivai オフィシャルグッズショップ』でも行います

企画・制作・発売元/ワンダーフェスティバル実行委員会
原型製作/榎木ともひで(eyewater)
フィギュアデザイン/あさのまさひこ
© KIYOHIKO AZUMA / YOTUBA SUTAZIO
© Wonder Festival Project Office All Rights Reserved.

3『ワンダーショウケース』創設20周年記念Tシャツ限定販売

 近年はいわゆる「定番Tシャツ」以外の製作を取りやめているワンダーショウケースstyle Tシャツですが、『ワンダーショウケース』20周年を記念した特製style Tシャツを限定販売します。『ワンダーショウケース』のロゴタイプと共に、創設20周年記念ロゴタイプをあしらった、今夏のワンフェスでしか入手できない一着です

4『ワンダーショウケース』第37期プレゼンテーション

 当然ながら、レギュラーの『ワンダーショウケース』プレゼンテーションも併せて実施されます。第37期となる今回も、3名のWSCアーティストを選出。いつもと同様に、ワンフェス会場特別価格にてプレゼンテーション作品(未組み立て/未塗装のレジンキャストキット)を販売します


※第37期WSC選定アーティストのプレゼンテーション作品は、諸般の事情により、3アイテム中2アイテムが「ワンフェス会場のみの限定販売」となります。その旨、あらかじめご了承ください