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![]() WSC #083 隙間の人 [スキマスキ] ラッカー系塗料を使った塗装に苦しみ嘔吐も経験 幼少期に「男子の嗜み」として接着剤不要のガンプラのパチ組み(当然塗装もしない)程度は経験したことがあったものの、基本的には模型製作や造形の経験が一切ないまま、ZBrush(3DCGスカルプトツール)を使いいきなりフリーのプロ原型師を目指す──もちろんその下地には「ゲーム制作会社でCGモデリングを生業とし、そのスキルを生かした一種の転職」という背景が存在するのだが、実際にそれが成立するだけの実力を見せつけられたのは事実であり、これはやはり「ガレージキット的造形がはじまって以来の一大事件」と言わざるをえまい。 |
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text by Masahiko ASANO |
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すきまのひと●1987年10月13日生まれ。小~中学生時代からオタク趣味としての対象はもっぱらゲームで、格ゲー、音ゲー、RPGと、とにかくなんでもプレイしまくる日々を過ごす。その後大学へ進学したが中退、引き籠もり生活的な時期に独学でデッサンを学び、22歳のときにゲーム系のCG専門学校へ入学。同校卒業後はゲーム制作会社へ就職し主にモデリングを担当していたが、いまから1年ほど前に「フィギュア化を前提としたデジタル造形」に俄然興味が沸きはじめ、会社を辞めフリーランスのプロ原型師を目指すことを決意する。が、同時期に「フリーになったあともCGデザイナーとしての仕事を続けてもらえないか」という誘いを受け、フリーランスとして独立する(収入を安定させる)体制が完全に整うことに。そして'15年夏のワンフェスへ一般参加し現場の雰囲気を視察、'16年冬のワンフェスより“スキマスキ”名義にてディーラー参加をスタートさせた。今後は「CGデザイナーとプロ原型師を二足のわらじ状態にて活動していくことが目標」とのことである。 |
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Webサイト ■ https://twitter.com/sukima_no_hito |
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WSC#083プレゼンテーション作品解説 |
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中川凰蘭 from コミック『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』 ![]() ■ 商品販売価格 ![]() WSC#081 kuniとほぼ同様にゲーム制作会社でCGモデリングを生業としていた“隙間の人”が、ある日突然ZBrushを使ってプロ原型師を目指しはじめ、そして初めてのディーラー参加にて『ワンダーショウケース』の座を勝ち取る──まるで冗談としか思えぬこの同時多発現象自体はともかくとして、隙間の人のプレゼンテーション作品である『中川凰蘭』(浅野いにお原作によるコミック『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』に登場する主人公の友人)を見れば、彼がWSCに選出されるだけの才能の持ち主であることは一目瞭然なはずです。原作の絵柄を的確にトレースしつつよい意味での硬質感と柔らかさを兼ね備えたその造形は、美少女フィギュア造形の作法をきちんと踏襲しつつも隙間の人なりの個性や資質が色濃く反映されており、まだまだこの先の「伸びしろ」を感じさせてくれます。 |
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※隙間の人からのコメント |
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初めまして、ディーラー“スキマスキ”の隙間の人と申します。ワンフェス初参加でまさかこのような機会をいただけるとは思わず、ご連絡をいただいたときには気が動転しててんやわんやしました。選出していただいた背景にはデジタル造形の波という時流的なものや運が多分に絡んでいたと思いますが、こうして作品を評価していただけたことを大変うれしく思っています。ありがとうございます。 |
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