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![]() WSC#108 針桐双一 [G-Rug] 運命的とも言える「3Dスカルプトツールとの邂逅」 新型コロナウイルス感染拡大予防対策にて2年間ワンフェスが開催されなかった期間=締め切りに追われないで済むという環境を逆手に取り、スカルピーを使ったアナログ造形からZBrushを使ったデジタル造形へとチェンジ。結果、いまどきの美少女フィギュアから禍々し──いクリーチャーまで、その作風の幅の広さを一気に身に付け「大化け」したのが針桐双一という人物だ。 |
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text by Masahiko ASANO |
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はりぎりそういち●1989年5月22日生まれ。幼少期よりミニ四駆やガンプラを嗜み、08年に、当時ネット上で人気を誇っていた造形作品投稿サイト『fg』を発見、同サイトへ投稿するために造形へ着手しはじめる。そしてそれと同時期にワンフェスの存在を知り、11年、大学3年生の際に“G-Rug”名義にてワンフェスへディーラー参加を開始。本人的には「基本的になんでも作れる造形屋でありたい」という感覚の持ち主で、『東方Project』『艦隊これくしょん -艦これ-』といった美少女系キャラクターを造形しつつ、同時にクリーチャー系の造形も手掛けるなど、幅広い造形力が特徴。「作品コンセプトを文字に起こした時点で魅力的であること」「何か一要素でもよいからそのキャラクターの造形物の中でいちばんを目指したい」という自己規約に当てはまる対象作品に巡り合った際には、「どんなキャラクターでも構わないのでチャレンジしてみたい」とのこと。ちなみに18年から本腰で造形に取り組みはじめ、現在はすでにフリーの原型師としてガレージキットの販売やオーダーメイド作品製作等を開始、プロの造形作家としての活動をスタートさせている。 |
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ツイッター ■ https://twitter.com/harigilly |
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WSC#108プレゼンテーション作品解説 |
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DARK SOULS(墓王ニト) from マルチメディアで展開されたアクションRPGソフト『DARK SOULS』 ![]() ※諸般の都合により、当プレゼンテーション作品は展示のみで販売は行われません ![]() 不気味でおどろおどろしく、死や廃墟的なものを想起させるこの造形作品に対し、思わず目を背けたくなる人もいるかしれません。が、その中からじわりじわりと滲み出ている圧倒的なオーラは、まさしく“ガレージキットスピリッツ”そのもの。針桐のプレゼンテーション作品である『DARK SOULS(墓王ニト)』(複数のメディアで展開されたアクションRPGソフト『DARK SOULS』の後半ボス)は、「上手い」というよりは「巧い」と表現したほうがよいかもしれません。目視できぬ箇所に自重を支えるパーツがきちんと存在しているとしても、こんなに細くて繊細な骸骨パーツの周囲に人毛製の毛束パーツを巻き付け(※キットにはその43本の毛束パーツがきちんと付属していました)、設定イラストそっくりの造形作品を作り上げるという、突飛、かつ無茶とも言える造形を見事成し遂げてしまった時点で、作者の異能者ぶりに驚く人は多いはずです。 |
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※針桐双一からのコメント |
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初めまして、針桐双一と申します。ワンフェスに参加するたび、今回の『ワンダーショウケース』のプレゼンテーション作品はどんな作品なのだろう、と毎度楽しみにしておりました。ですので、この度、自身の作品を選出いただけたことを非常にうれしく思っております。 |
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