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![]() WSC #046 Noa [clips] 造形バカ一代的な方法論とは一線を画す 「未組み立てのパーツ状態こそがもっともアーティストオリジナルのマルチプルに近い」という意味において、ガレージキットという表現形態は必ずしも「彩色して組み立ててなんぼ」な存在ではない。もちろん、彩色して組み立てるという行為はある意味本道であるし、彩色して組み立てることにのみ意義や価値を見いだす人もいることと思うが、未組み立てのパーツ状態を目と指先を通じて愛で、作り手の思惑や資質を体感することもガレージキットの正しい楽しみ方のひとつと言えるはずだ。 |
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text by Masahiko ASANO |
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のあ●197X年10月18日生まれ。女子高の美術科からデザイン専門学校を経て、グラフィックデザイナーとして就職。そのデザイン会社の上司が職場で『ガメラ』のガレージキットを組み立てていたのを見て興味が湧き(そもそもかなりの『ゴジラ』ファンであったため、オタク的な趣味への抵抗は皆無だった)、海洋堂製ギャオス(原型製作/松村しのぶ)を購入したのが初ガレージキット体験。が、それをきっかけとして造形にのめり込んでいったわけではなく、後年、友人の結婚式用の展示物として「バイクに乗った犬」のオブジェ製作を依頼され、その製作過程にて造形の楽しさに開眼すると同時に、同作品が周囲から激賞されたことにより一気に造形の道に傾倒していく。その後、ワンフェスの存在や美少女フィギュア造形の作法などを調べていた過程で同郷で活動する原型師がごくごく近所に住んでいることを知り、コンタクトを取ってみた結果「いっしょにワンフェスへ出よう」という話になり、'05年[冬]、“一期栄華一杯酒”より初ディーラー参加。'06年[夏]には独立し、“clips”名義にて本格的なディーラー活動に入る。 |
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Webサイト ■ http://noablog.clip-design.jp/ |
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WSC#046プレゼンテーション作品解説 |
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CHORD LINER from 季刊『エス』の連載『4D STYLE』にて発表された村田蓮爾のイラストレーション ![]() ■ 商品販売価格 ![]() 本職がグラフィックデザイナーだというNoaは、「デザイナーならではのセンスのよさ」をぎゅっと凝縮し3Dに置換したような作風が特徴の女流造形作家。プレゼンテーション作品の“CHORD LINER”(季刊『エス』の連載『4D STYLE』にて発表された村田蓮爾のイラストレーション)は、Noaのそうした資質が見事に反映されたブレイクスルー作です。村田蓮爾のスタイリッシュな絵柄とNoaの作風の相性のよさは一目瞭然ですが、フィギュア本体以上に目を引くコードライナー(自転車)は、3Dグラフィックソフト& 3Dプロッタのノウハウを有する知人に設計/製作を依頼し、Noaがプロデューサー的スタンスにて監修し仕上げたという、大変に手が込んだもの。コードライナーのパーツだけでじつに37パーツにも達し、「自転車モデル」という視点で眺めても充分鑑賞に堪えうる逸品となっています。とにもかくにも実物を目にすれば、作品に込められた「熱量の高さ」が実感できるはずです。 |
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Noaからのコメント |
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ガレージキットとの出会いが美少女フィギュアへの出会いへ |
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