WSC #072 GODDES [メガミ事務所] 比較対象が存在せぬ、破天荒にして規格外の新人 「破天荒」。GODDESのことをひとことで言い表すとするならば、まちがいなくこの言葉に尽きるだろう。原型製作方法とそのコンセプト、レジンキャストキットとしての成型方法、さらには「なぜ専業原型師の道を目指したのか」「どうやってプロ原型師にまで登り詰めたのか」というそのすべてが型破りなのだ。 |
text by Masahiko ASANO |
ごっです●1989年6月8日生まれ。小学生のころから大の工作好きで、図書館で借りた工作の書籍を参考にさまざまなものをかたちにすることを趣味としたものの、中学~高校は陸上(砲丸投げ)と華道茶道に明け暮れる日々を過ごす。高校卒業後は2年間にわたる陸上自衛隊勤務を経て'10年に九州デザイナー学院トイデザイン学科に入学、女性フィギュアの製作法をゼロから学ぶ。同校で「ワンフェスで作品を売る」という課題があり、'11年冬のワンフェスにて『マブラヴTE』の1/8 篁 唯衣を持ち込み事実上のディーラーデビュー。その後、地元福岡にてフリー原型師の工房でアルバイトをはじめるも、専門学校卒業時には就職先が決まらずに終わる。さまざまな方法にて就職先を模索するもなかなかよい巡り合わせがなく、'13年10月の『トレジャーフェスタ in 神戸5』にてWSCプレゼンテーション作品となったニャル子を発表。'14年冬のワンフェスより“メガミ事務所”名義にて正式にディーラーデビューを果たし、同回に出品したニャル子にていきなりWSCへ選出されるに至る。 |
Webサイト ■ http://ameblo.jp/goddes8888/ |
WSC#072プレゼンテーション作品解説 |
這いよる混沌ニャルラトホテプ from TVアニメーション『這いよれ!ニャル子さん』 ■ 商品販売価格 普通はレジンキャスト成型業者しか保有していないような本格的な真空脱泡機を個人で所有し、「真空脱泡機でしか成型できない繊細な表現を武器にする」という、これまで誰も考えたことがない&実行に移したことがない手法にて一躍注目を集めることとなった新鋭、GODDES。「フィギュア造形をはじめてからまだわずか数作目」というキャリアと相反する、驚異的な完成度を誇るプレゼンテーション作品『這いよる混沌ニャルラトホテプ』(TVアニメーション『這いよれ!ニャル子さん』のヒロイン)は、1/8スケール=全高220mmというサイズながら、300mm以上のビッグサイズ作品並の繊細なディテールを誇ります。この繊細な髪の毛の表現を目にすれば誰もが必ず大きな驚きを感ずるはずですし、レジンキャストパーツ状態で眺めたほうがその凄さをリアルに実感できるはずです。 |
※GODDESからのコメント |
どうも、メガミ事務所のGODDESです。「私はこう考える」的な格好よい話は苦手なので、最近の活動などについてならいくつか。 |