WSC#109 Entei Ryu [EnteiRyu] 2Dと3Dを自由に行き来することができる「風穴」 「造形に着手する前までは、絵を描く機会のほうが多かったです。そしてそのことが、私が手掛けた造形物が“立体物なのに絵のように見える”とよく言われることに繋がっているのかもしれません。 |
text by Masahiko ASANO |
えんてい りゅう●1993年12月4日北京生まれ。幼少期から日本のアニメや漫画、ゲームをなどにどっぷりと浸った日々を過ごした結果、その影響で、ちいさな頃から漫画を描きはじめ、中学生時代からはペンタブレットを使ったイラストレーションの創作活動をスタート。その後、北京工業大学へ入学して建築を専攻。17年の卒業後に来日して東京大学の大学院へ入学し、建築専攻で勉強しながら同時に、フリーランスとして東京のゲームや映像業界でコンセプトアートの創作にも従事しはじめる。なお、いま現在名刺に書かれている肩書は「アーキテクト」「コンセプトアーティスト」「デジタルスカルプター」となっており、活動拠点を東京に置きつつ、日本はもちろん、海外のゲーム会社/CGアニメーション会社などもクライアントとしている。ちなみに今後の造形活動に関しては「造形スキルが磨かれることで生業としているコンセプトアートの表現が効率的になり、より魅力的な作品を作ることができるようになる」と考えているため、「ワンフェスにディーラー参加する際には最低でも毎回1点は新作を発表する頻度で造形活動を続けていきたい」と語る。 |
ツイッター ■ https://twitter.com/badzrlwt インスタグラム ■ https://www.instagram.com/badzrliuwt/ BOOTH(通販サイト) ■ https://enteiryu.booth.pm/ |
WSC#109プレゼンテーション作品解説 |
CROCOGIRL from WSCアーティスト自身による創作キャラクター ■ 商品販売価格 「……いったいコレはどういったシチュエーションの作品なのだろう? このストリートカルチャー系の服を着たファッショナブルな女の子は、なぜこんなにもリアルなワニの尻尾と頭部を体に装着しているのだろう?」。おそらく、そういった生真面目な角度からこの作品へ対峙してしまった人は、ある意味その時点ですでに「負け」なのかもしれません。北京出身で、現在は東京ベースにて世界中のクライアントを相手に、映画やアニメーションなどのコンセプトデザイナー(スタイルディレクション、キャラクターやクリーチャーのデザイン、イメージボード、コンセプトモデルの造形等)を生業としているRyuからすれば、今回プレゼンテーション作品となったこの『CROCOGIRL』は「考えるな、感じろ!」(映画『燃えよドラゴン』劇中におけるブルース・リーの名台詞)を地で行く造形物だと言うことができるかもしれません。 |
※Entei Ryuからのコメント |
初めまして、Entei Ryuと申します。この度は『ワンダーショウケース』に選出いただきありがとうございます。このような栄誉をいただいたことは,去年からワンフェス初参加の新米原型師の私にとって恐縮ではありますが、同時に大変光栄に思っています。 |