WSC#113 MIDORO [MIDORO] ダイナミックな造形の中で際立つ「闇の深さ」と これから語ることに対し「何を言っているのかさっぱり分からない」という人も少なくないと思うが、MIDOROの製作する造形物は非常に闇が深い。別に「夜になると動き出しそう」といったオカルト話ではなく、彼女が手掛ける造形物は自身の有する闇の部分をダダ漏れ状態で第三者にそのまま伝えてくるからだ。 ※本プレゼンテーション作品の詳細につきましては、「ワンダーフェスティバル2023[冬]」会場内でのみの公開となります。会場内のワンダーショウケースプレゼンテーションブースにてご確認ください。 |
text by Masahiko ASANO |
みどろ●生年月日非公開。漫画、アニメ、ゲーム、インターネットが禁じられた家で育ったのだが、幼稚園から通っていたピアノ教室に漫画の本棚があり(そこに丸尾末広、花輪和一、蛭子能収、楳図かずお、山岸凉子、魔夜峰央が揃っていた)、意味は分からないものもあったがとにかく漫画自体がめずらしくて読み漁り、それがいま現在の「よい意味での闇深さ」に繋がっていくこととなる。高校で電車通学になったため街中の本屋に立ち寄るようになり、学校で使えるインターネットを通じリアムタイムで流行っている漫画やアニメ、造形文化に通じはじめることに(ちなみに造形物で最初に影響を受けたのは美術系の雑誌に掲載されていたハンス・ベルメールの球体関節人形で、「生きているようなものを作るってすごいことだな(まるで人間を創造したプロメテウスのようだ)」と感動して粘土を触りはじめる。その後美大に進み、美大卒業後の2013年から“MIDORO”名義にてワンフェスへ参加しはじめる。なお、この先の造形活動は「無理せず楽しく続けること」「好きなものに対し失礼にならないよう敬意を持って作ること」と語る。 |
※MIDOROからのコメント |
今期『ワンダーショウケース』選出いただきましたMIDOROと申します。 |