▲今回は『WSC創設20周年記念プレゼンテーション』と『第37期WSCプレゼンテーション』が合体したブースデザインだったため、当然のようにその施工ブースは超巨大。そのすべての姿を写真に収めようとすると、このように相当に横長な絵となってしまいました ■はい。というわけですでに恒例となっております「WSC公式Webサイトという場を使ったWSCプレゼンテーションのアフターリポート」を今回も綴らせていただきます。 ■なお、「どのアーティストのプレゼンテーション作品が何個販売され何個売れたか」という話は2回前から割愛することに決めたため、今回もそこは綴りません。 ▲しぃたのプレゼンテーション作品『ゴジラ第4形態“覚醒Ver.”』はそもそも猛烈なクオリティーを有していたのですが、WSCプレゼンテーション作品化するにあたり、筆者(あさの)が「ここをこう修正すればもっとずっとベターな作品になる」と考えた箇所と、しぃた自身が「本当ならばこういう作品に仕上げたかったのだが余力がなくて達成できていなかった」という箇所へ手を加えることに。しぃたが3DCGソフトのsolidworksを使いモデリングした街灯、信号機、ガードレール、縁石といった「あまりにもこまかすぎてレジンでもホワイトメタルでも絶対に成型できない」というパーツは、海洋堂社内の光造形3Dプリンター Form2の専用レジンでパーツ化することに ■次いで。WSCナンバーで見事(?)キリ番の#100をゲットした雨谷 怜に関しては、アーティスト解説文内ではその資質をベタ褒めしたものの、本音を言うと(←ちょっとズルいな、オレ)、「仮に少しでも自己満足し進化の速度を落としてしまったら、そのままそのスタンスに長期停滞してしまう系の造形作家」だとも思っているんです。 ▲左は、前回のワンフェス会場においてSAKAKI Workshopブースに展示されていた『英霊旅装 アビゲイル・ウィリアムズ』。今回WSCプレゼンテーション化されるにあたり、原型に修正は一切加えられていません。そして右は、レジン成型業者に見積りを取ってもらうため10mm角がプリントされたカッティングシート上に並べられたアビゲイルの全パーツ。「デジタルモデリングだから」どうこうではなく、そのパーツ分割のていねいさ具合に雨谷の生真面目な性格が見て取れるのではないでしょうか ■そしてWSC#101となった狐火郎に関しては、なんというか……「セルフマネージメント能力をもっともっと身に付けて、フィギュアメーカーの担当者と真正面から対峙し、自分の造形資質にフィットした仕事だけを選り好んで奪い取れるぐらいのスタンスまで成長してほしい」というひとことに付きますね。 ▲狐火郎のWSCプレゼンテーション作品『日本号』も、原型に修正を加える余地が存在しなかったためそのままの状態でWSCプレゼンテーション作品化。ただし、狐火郎は「決して“下手”ではないものの、塗装の作風が若干古臭い」と感じられたため、WSC用のオフィシャル画像を撮影する前に、Skypeを使った口頭指示にて「部分的な塗装の塗り直し」を実行することに(右のデジカメ画像が前回のワンフェス会場にて展示されていた日本号で、左のデジカメ画像は「部分的な塗装の塗り直し」を終えたあとに狐火郎から送られてきたもの)。「肌色に発色のよい影を落とすように」「グロス、セミグロス、フラットのツヤをもっと明確に使い分けてメリハリを付けるように」程度の指示だけでここまで見栄えがよくなってくるとは考えていなかったので、これはうれしい誤算でした ■さて。すでにご存知のとおり、今夏のワンフェスでは第37期WSCプレゼンテーションと同時に『WSC創設20周年記念プレゼンテーション』も実施されました。 ▲いま現在エルドラモデルに所属しているWSC#088 ハト(第33期WSC)は今回のWSC創設20周年記念プレゼンテーション対象アーティストであったため、エルドラモデル全面協力の下、前回はWonder Festivalオフィシャルグッズショップ脇に展示された『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』FILE:07 ポコVer.の等身大ワンダちゃんが今回はWSC創設20周年記念プレゼンテーションにて再展示されることに。その理由はもちろん、同ワンダちゃんのレジンキットの原型製作がハトであったためです。そして右の画像は、ワンフェス当日におけるWSC創設20周年記念プレゼンテーションブース。展示作品をデジカメで撮影しようと、ほぼ終日大混雑状態でした ■また、これは割と余談じみた話になってしまうのですが──WSCに選出された造形作家たちはやはり「同士」もしくは「戦友」的な横の意識の繋がりがものすごく強い人々が多く、20周年記念プレゼンテーション会場に自らの作品を展示しにやってきたWSCアーティストたちが、「同窓会」的な感じで、いつまでもその場を立ち去ろうとせず延々と談笑し続けている風景には、何かちょっと「くすっ」とさせられてしまいました。 ▲ワンフェス閉場時間の17時を迎えた瞬間、WSC創設20周年記念プレゼンテーション対象アーティストたちがわらわらと同ブースに直行、展示作品をものすごい勢いで梱包していく様子はある意味迫力満点(?)でした。そして17時30分、最後に宮脇センムと筆者が中央に居座るかたちで、WSCアーティスト一同集合の記念撮影を実施(顔出しNGのアーティストは顔を隠していますが)。いやあ、いずれにせよ感慨深いカットですね ■なお、「20周年」というあまりにも大きなひとつの区切りが付いたことにより、ぶっちゃけ、いまぼく自身は(当初からそうなるだろうと予想はしていましたが)燃え尽き症候群状態にあります。 ▲ワンフェス前日のWSC創設20周年記念プレゼンテーション作品搬入日、自分の作品の展示が終わっても、延々とその場を立ち去ろうとしないWSCアーティストたち(中には、今回の作品展示対象ではないWSCアーティストも含まれているし……)。明日は朝早く起床しないといけないんだから、いいからもう帰れよ!(苦笑) ■ただし。 |