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![]() WSC #004 射尾卓弥 Takuya IO [BROKEN THU-NDER] 卓越した「センスのよさ」と かつての新人類しかり、渋谷系ミュージシャンしかり、小憎らしいほど簡単に「ひょい」っとアベレージ以上のものを提示し、センスのよさだけでひょうひょうとシーンを遊泳していってしまう輩というのはどこにでもいるものだ。そして、近年のガレージキットシーンもそういった人間が少なくない。驚くほど上手くはないのだが、どこかしら見る者を魅きつける“華”があり、努力でのし上がってきたタイプとは明らかに違う涼しげな顔をして見せる。言いまちがえるとネガティブに取られかねないが、射尾卓弥はそういう「極めてイマドキのガレージキット作家」だ。 |
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text by Masahiko ASANO |
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いおたくや●1975年2月9日生まれ。幼少期より絵を描くことと模型製作を趣味としてきたが、生業としては絵描きを選択、'99年にはプレイステーション用ゲームソフト『プリズマティカリゼーション』(←いわゆるギャルゲー)でキャラクターデザイン&原画を手掛けている。キャラクターモデルに対し本格的に開眼したのは中学生時代で、『ファイブスター物語』と『ガンダム・センチネル』の2作品に触れたことがきっかけ。ワンフェスへは'99年冬から“BROKEN THU-NDER”名義で参加、動機は「市販されていないゲームキャラの模型を完成させたいため、自分自身に対し締切りを設定したかったから」。このとき製作した『サンダーフォースV パーフェクトシステム』のGAUNTLETは、版権申請中に版元のテクノソフトからアクセスがあり同社へ原型を売却、商品原型への道程を辿っている。なお、'00年からは『電撃G'sマガジン』誌上でギャルゲー系イラストの連載もスタートする。 |
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WSC#004プレゼンテーション作品解説 |
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KIMERA 13 ver.WSC ※WSCアーティスト自身による創作(オリジナル)キャラクター ![]() ■ 商品販売価格 (※販売は終了しています) ![]() WSCとしては初のメカニックキャラクター系アーティストとなる射尾卓弥は、ワンフェスには“BROKEN THUNDER”名義で'99年冬より参加。プレゼンテーション商品となるKIMERA 13(キメラ サーティーン)は作者自身の手による創作キャラクターで、'99年夏のワンフェスでは「ワンフェスガイドブック誌上で販売の旨を謳っていなかったのに、持ち込んだ20個が午前中で完売した」という隠れたヒット作(?)です。ちなみに今回プレゼンテーションされるのは、既存作品のディティールを改修し、さらにウェポンパーツを追加した“WSCヴァージョン”。作者のデザイナー的資質が反映された機体マーキングもデカールとしてセットされています。 |
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射尾卓弥からのWSC選出時におけるコメント |
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海洋堂の宮脇さんから最初に電話があったときは、正直驚きました。『ワンダーショウケース』は自分とは無縁のものだとアタマっから決め付けていましたし(現に、'99年夏のワンフェスにおけるプレゼンテーションの際も無視を決め込んでました……)、レーベルプロデューサーのあさのさんには「キミは何をやらせても器用にこなす反面、何ごとにもアベレージが60点の男だ」とか言われるし……。 |
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