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![]() WSC #058 takezy [サイレントマイノリティ] ロリっぽいアレンジはじつは一種のフェイク!? 美少女フィギュア造形の世界には“○○顔”という言葉が存在する。○○のなかには得てして著名原型師の名前が入り、「宮川(武)顔」「ボーメ顔」「あげた(ゆきを)顔」といった具合に用いられるのだが、この言葉が意味するのは「どのキャラクターを造形しても同じ顔をしている」ということである。つまりは一種の揶揄でもあり、「造形の元となった画にそっくりなことが正しい美少女フィギュアの姿」といった風潮が色濃い昨今では、○○顔という造形スタイルを嫌う人も少なくない。 |
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text by Masahiko ASANO |
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タケジ●19XX年1月2日生まれ。幼少期からキャラクターモデルに慣れ親しみ、中学生時代には相応以上にガンプラ製作にハマるも、高校~実家の家業(日本海の地魚と、地元新潟の日本酒をメインに扱う居酒屋)を継ぐタイミングではバイクに夢中になり、オタク趣味からは疎遠に。が、'04~'05年に、家電量販店で見かけたPVC製トレーディングフィギュアに突如激ハマりし、そこから急速に「美少女フィギュア」という対象に興味を抱くことになる。その後、インターネットを通じて得た知識に基づき、美少女フィギュアの習作をいくつか製作。そして、一般参加者として訪れたワンフェス会場の風景を眺めて「自分の作品でも通用するのではないか」と考え、'09年夏に“サイレントマイノリティ”名義にて初ディーラー参加を果たす。ディーラー参加をはじめた当初より『ワンダーショウケース』選出を目標とし、現在フィギュアメーカーからの原型製作の仕事も依頼されているそうだが、今後も家業を堅実にこなしつつ、その合間を縫っての造形活動となる。 |
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WSC#058プレゼンテーション作品解説 |
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初音ミク“ロリータスタイル” from DTMソフト『キャラクター・ボーカル・シリーズ01 初音ミク』 ![]() ■ 商品販売価格 ![]() 「数年前にショップで見かけたPVC製トレーディングフィギュアにひと目惚れする以前は、美少女フィギュアには一切興味がなかった」というtakezy。'10年冬のワンフェスで発表し、自らの作風を確立させるに至った記念碑的作品『初音ミク“ロリータスタイル”』に、いま現在の自分が納得のいくレベルまで改修を加えたWSCバージョンがプレゼンテーション作品となります(改修以前の作品をtakezyの個人Webサイトで確認していただくことで、ここ2年間におけるtakezyの成長ぶりをリアルに把握していただくことができると思います)。「元画に忠実に似せることこそが正しいキャラクターフィギュアの姿」的な風潮が色濃い昨今において、DTMソフトウェアの象徴たるキャラクターを独自のセンスでロリータ風にアレンジしたその姿は、見る人によってはやや異端に映るかもしれません。が、「自分の作風たる個性的な顔の造形のなかにキャラクターを押し込む」というそのスタイルこそが、takezy造形のストロングポイントなのです。 |
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takezyからのコメント |
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「ビールってレジンのB液に似てるよね」 |
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