WSC #101 狐火郎 [もものはなうり] 「プロ原型師8年目」にしてのWSCアーティスト選出 数多くのフィギュアメーカーからPVC製塗装済み完成品がリリースされていることを考えると、男性キャラクターフィギュア好きの人からすれば「……なぜいまごろ狐火郎さんが『ワンダーショウケース』なんかに選ばれるの、ムキーッ!」という感覚かもしれない。 |
text by Masahiko ASANO |
こひろう●1979年12月12日生まれ。「気付いていたときにはすでにアニメ好きだった」という幼少期を過ごし、'80年代の美少女アニメ物に傾倒。ただし小学校高学年あたりがそのピークで、中学卒業からはアニメから疎遠になる。そして高校卒業後、地元の会社に勤めていたものの「自分、このままここで人生が終わったら死んでも死に切れない、成仏することができない」という思いがふつふつと湧き、自分で貯めたお金を使い代々木アニメーション専門学校へ入学届けを出す。が、ちょうどそのころたまたまフィギュア専門誌を目にし、「絵ならば独学で何とか行けるかもしれないが造形は習わなければ無理だろう」と突如スイッチが入り、フィギュア科へあっさりと乗り換えることに。ワンフェスへは'07年夏あたりから友人と共にディーラー参加しはじめ、'14年冬より“もののはなうり”名義でエントリー。いま現在、ZBrushを使った3DCGモデリングへの乗り換えを計画中とのことだが、「仕事が忙しくてZBrushの勉強ができない」というジレンマを抱えているという。 |
Webサイト ■ https://ameblo.jp/kaientai1633/ |
WSC#101プレゼンテーション作品解説 |
日本号 from PC版ブラウザゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』 ■ 商品販売価格 プロ原型師としてすでに8年近いキャリアを誇る狐火郎がいまごろWSCへ選出されたことに対し、違和感を覚えたイケメン系男性キャラクターフィギュアファンもいることでしょう。しかし狐火郎の本当の資質は「類稀なる空間構成能力と躍動感の表現」にあるのですが、これまではフィギュアメーカーの発注に基づく素立ちポーズや座りポーズの作品を手掛けることが大多数を占め、そこから来たモヤモヤ感や倦怠感を払拭するために「他人(クライアント含む)のためではなく、自分自身のためへの造形」として初めてモデリングしたのがプレゼンテーション作品『日本号』(『刀剣乱舞-ONLINE-』に登場する刀剣男士)だったのです。 |
※狐火郎からのコメント |
狐火郎と申します。このたびはWSCに選出していただき大変ありがたくも驚いております。 |